消費税の経理処理には、税込経理と税抜経理があることは皆さんも知っていることだと思います。
平成16年4月から消費者取引で「税込表示」が義務付けられたのと税抜経理が帳簿を記帳する際、面倒なこともあり大企業を除いては、税込経理を選択している事業者が多いと思います。
税込経理を選択しても税抜経理を選択しても通常の場合には、消費税の納税額にあまり影響はありません。
しかし、高額な資産を取得した場合、たとえば建物を取得した場合などは変わってきます。
税込価格で6億3千万円の建物を取得。
減価償却計算の基準となる建物の耐用年数を50年とします。
<税込経理の場合>
取得期
(建物) 630,000,000 (現預金) 630,000,000
(減価償却費) 12,600,000 (建物) 12,600,000
翌期
(現預金) 30,000,000 (雑収入) 30,000,000 消費税還付金
(減価償却費) 12,600,000 (建物) 12,600,000
<税抜経理の場合>
取得時
(建物) 600,000,000 (現預金) 630,000,000
(仮払消費税) 30,000,000
(未収消費税) 30,000,000 (仮払消費税) 30,000,000
(減価償却費) 12,000,000 (建物) 12,000,000
翌期
(現預金) 30,000,000 (未収消費税) 30,000,000
(減価償却費) 12,000,000 (建物) 12,000,000
税込経理の場合、翌期に消費税の還付金3千万円が雑収入として処理され、法人税(所得税)を計算する上で益金(収益)となってきます。この期に多額の欠損金額があり法人税(所得税)に影響がない場合は別ですが、税金の還付金に税金というのも何となくバカバカしいものです。
減価償却資産の消費税部分は、その資産の耐用年数に応じて減価償却費部分が将来に繰り延べられます。
高級絵画を購入した場合などは、絵画は減価しませんから消費税の処理は税抜処理が有利です。


